DETAIL
2018 年に AOC の申請をやめ VdFにした翌年からポワン・バールを 1 つに統一
【生産者】トニー・ボールナール
【生産地】フランス/ジュラ/ピュピラン
【タイプ】赤ワイン
【品種】プルサール
【容量】750ml
【このワインについて】
今やオークションにまで出されるようになったポワン・バール。
以前は AOC を申請していた頃は AC アルボワ・ピュピランと AC コート・デュ・ジュラの 2 つのポワン・バールを仕込んでいたが、2018 年に AOC の申請をやめ VdFにした翌年からポワン・バールを 1 つに統一した。
トニー曰く、統一した理由は、ひとつには昨今の気候変動の影響で、南向きの AC アルボワ・ピュピランのプルサールが年々酸の確保が難しくなり、北向きの ACコート・デュ・ジュラのプルサールをアッサンブラージュすることでワインのバランスが取れるのではないかと考えたこと、そして世界的にポワン・バールの人気が高まる中、2 つのミクロキュヴェを世界に均等に割り当てすることが困難になったことが、2 つの区画のアッサンブラージュにつながったそうだ。
【2020vinは】
2020 年は、ブドウが早熟で太陽に恵まれた年だった。
彼曰く、収穫の時点で同じプルサールでも北向きの畑と南向きの畑で潜在アルコール度数に 1%の差があったとのこと。
酸を重視しアルコール度数が上がり過ぎないタイミングで収穫。
醸造は、太陽のエネルギーが強い年なので、マセラシオン期間は 1 ヶ月と前年よりも 2 ヶ月短くした。
出来上がったワインは、暑い年とは思えないくらいエレガントで、果実味が弾けるようにチャーミング!
また、薄ウマだが余韻を整えるはっきりとした骨格があり飲みごたえ十分!
今飲んでも十分に官能的で美味しいが、もう少し寝かせてタンニンがこなれた頃に飲むと色気がさらに倍増するようなそんなポテンシャルを秘めたワインだ!
色合いは少し濁りのあるルビー色。
グロゼイユ、サクランボ、シャクヤク、ローズマリーの香り。
ピュアかつエレガントでみずみずしい果実味が染み入るように優しく、チャーミングな酸、鉱物的なミネラル、キメの細かいタンニンの収斂味が余韻を優しく引き締める!
SO2無添加!ノンフィルター!
【フィリップ・ボールナールについて】
フィリップ・ボールナールは1975年、ピュピランのワイン農協で醸造を担当。
1988年に農協の醸造責任者を辞めブドウ農家一本に専念することに。
2005年にはドメーヌ立ち上げ、現在は、12.5haのブドウ畑で自らのワインを仕込み生計を立てています。
また、2012年から少しずつだがビオディナミを畑の栽培に取り入れている。
2010年、2012年、2013年とブドウの不作が続き、ますますワインの確保が難しくなっているフィリップのワイン。
一方で、彼はサービス精神旺盛な面があり、訪問客が来るたびに数の少ないワインも平気でポンポン開けてしまう...。
フィリップは毎年計200〜300本くらいを自分用にストックしているそうで、本来であれば各ワイン200本ずつは確保し、 毎年の変化を見ていきたいようですが、販売優先を考えるとなかなか実現が難しいようです。