カリフォルニアのアーバンワイナリーの先駆者
【生産者】クリス・ブロックウェイ
【生産地】アメリカ/カリフォルニア
【タイプ】赤ワイン
【品種】カリニャン72%、ヴェルディギエ20%、シラー8%
【Alc.】12.5%
【容量】750ml
オーナーのクリス・ブロックウェイは、生まれ育ったネブラスカ州のオマハ、その後移住したシアトル、ロサンゼルスを経て、バークレーを本拠地としています。
ネブラスカ大学を卒業後、市内のレストランで働き始め、その後、太平洋岸北西部に移り住み、そこでワインに興味を持つようになりました。
友人が「ワインの造り方を学ぶべきだ」と冗談を言ったのをきっかけに、荷物をまとめてカリフォルニア大学デービス校のワイン醸造コースに入学しました。
その後、カリフォルニア州立大学フレズノ校に移りましたが、フレズノ校にはワイナリーが併設されており、ここで彼は「(余計な器具や薬剤など)使わないものは、全部使わない」というほどのエキスパートになっていました。
学業を終えた彼は、すぐにJCセラーズに就職。
JCセラーズは一般的なワイナリーとは異なっており、ここで様々な経験を積みました。
それと同時に、サンフランシスコ初の自然派ワインバー「テロワール」に出入りするようになり、多様なナチュラルワインを経験するようになります。
そんな彼にとって、自分の好きなワインで色々と実験をしてみたいと考えるようなったのは、自然な事でした。
そして、更なる経験を経て独立し、Broc Cellarsが誕生しました。
彼のカーヴは2つのスペースから構成されています。
1つは複数のステンレスタンク、コンクリートタンク、木製の大樽で埋められたカーヴ、もう1つはバリックと卵型のコンクリートタンクが配置されたカーヴです。
発酵はすべて天然酵母で行い、ほとんどの場合、亜硫酸を使用していませんが、ワインの状態によって必要であれば、ワインに完全に馴染むようにするため、瓶詰めの4週間ほど前に極少量を加えます。
印象的なラベルのデザインはカリフォルニア在住の女性アーティスト、
マルタ・エリス・ヨハンセンの作品です。
主に、インクペンや木炭、黒鉛、色鉛筆などを使ってシンプルな作品を仕上げています。
彼女に強い影響を与えた実母は、ウィレム・デ・クーニング、ジョン・ケージ、マース・カニングハム、そして彼女のゴッドマザーであるM.C.リチャーズなど、ブラック・マウンテン・カレッジ出身の重要人物と関わっており、 彼女は彼らの価値観と信念を受け継ぎ、素晴らしい作品を生み出しています。
【2019vinは】
Love Redは輪郭のある果実味と、キレのある酸を保つために敢えて早摘みを行っているキュヴェ。
カリニャンは樹齢70年以上で全房と除梗されたブドウを組み合わせたもの。
ヴァルディギエは100%全房で、シラーは殆ど除梗されています。
熟成はフレンチオーク樽とコンクリートタンクという2種類を組み合わせて行われました。
カリニャンが青く爽快な果実味をもたらし、ヴァルディギエは明るさと引き締まった酸を引き出し、シラーがそれを支えつつ、深みと構造を加えています。
ブロック・セラーズのスタンダードワイン。
煮詰めた赤系ベリー、アメリカンチェリー、クランベリー、ザクロと言ったフルーツのニュアンスに加え、ミントのハービーな感じとスモーキーさ、黒コショウ、若干のオークっぽさも立ち上ります。
フレッシュさと瑞々しい果実感を重視したキュヴェで、弾ける果実と軽やかなスパイシーさ、程よい量のタンニンが心地良く、軽く冷やして飲むことで、心が湧き上がります。