カリフォルニアのアーバンワイナリーの先駆者|他のキュヴェよりも立体感のある造りで熟成にも
【生産者】クリス・ブロックウェイ
【生産地】アメリカ/カリフォルニア
【タイプ】赤ワイン
【品種】ヴァルディギエ
【Alc.】12%
【容量】750ml
【2019vinは】
収穫後、ブドウを全房で丸ごと大きなコンクリートタンクへ入れ、セミ・マセラシオン・カルボニックを行いました。
プレス後、コンクリートタンクとフレンチオーク樽で10ヶ月間熟成。
ヴァルディギエの古樹(樹齢73年)を使用しているため、収量は非常に低くなってしまいましたが、樹齢の高いブドウを使用することで、複雑さとテクスチャーが現れます。
その結果、凝縮した果実と持ち上がるような酸味が出てきます。
他のキュヴェよりも立体感のある造りになっており、熟成にも適しています。
鮮やかなルビー色で、ややピンク掛かっています。
イチゴ、ラズベリー、プラム、ザクロ、ドライハーブ、革のニュアンスに加え、時間と共に土っぽさ、紅茶、グリーンペッパーの香りも加わり、集中力のある香りで、フレッシュな果実→集中した酸→熟成感のある果実と言った変化を楽しむことが出来ます。
エレガントなボディを持ちつつ、ドライな味わいで、非常にソワフなタンニンを感じることが出来、ついつい飲み進めてしまう柔らかな質感が感じられます。
料理との相性も良く、赤身の肉(特にジビエ系)の料理とは素晴らしい相性を見せます。
※ヴァルディギエは、かつてナパ・ガメイと言う別名もあった品種。
【ブロック・セラーズについて】
オーナーのクリス・ブロックウェイは、生まれ育ったネブラスカ州のオマハ、その後移住したシアトル、ロサンゼルスを経て、バークレーを本拠地としています。
ネブラスカ大学を卒業後、市内のレストランで働き始め、その後、太平洋岸北西部に移り住み、そこでワインに興味を持つようになりました。
友人が「ワインの造り方を学ぶべきだ」と冗談を言ったのをきっかけに、荷物をまとめてカリフォルニア大学デービス校のワイン醸造コースに入学しました。
その後、カリフォルニア州立大学フレズノ校に移りましたが、フレズノ校にはワイナリーが併設されており、ここで彼は「(余計な器具や薬剤など)使わないものは、全部使わない」というほどのエキスパートになっていました。
学業を終えた彼は、すぐにJCセラーズに就職。
JCセラーズは一般的なワイナリーとは異なっており、ここで様々な経験を積みました。
それと同時に、サンフランシスコ初の自然派ワインバー「テロワール」に出入りするようになり、多様なナチュラルワインを経験するようになります。
そんな彼にとって、自分の好きなワインで色々と実験をしてみたいと考えるようなったのは、自然な事でした。
そして、更なる経験を経て独立し、Broc Cellarsが誕生しました。
彼のカーヴは2つのスペースから構成されています。
1つは複数のステンレスタンク、コンクリートタンク、木製の大樽で埋められたカーヴ、もう1つはバリックと卵型のコンクリートタンクが配置されたカーヴです。
発酵はすべて天然酵母で行い、ほとんどの場合、亜硫酸を使用していませんが、ワインの状態によって必要であれば、ワインに完全に馴染むようにするため、瓶詰めの4週間ほど前に極少量を加えます。
印象的なラベルのデザインはカリフォルニア在住の女性アーティスト、
マルタ・エリス・ヨハンセンの作品です。
主に、インクペンや木炭、黒鉛、色鉛筆などを使ってシンプルな作品を仕上げています。
彼女に強い影響を与えた実母は、ウィレム・デ・クーニング、ジョン・ケージ、マース・カニングハム、そして彼女のゴッドマザーであるM.C.リチャーズなど、ブラック・マウンテン・カレッジ出身の重要人物と関わっており、 彼女は彼らの価値観と信念を受け継ぎ、素晴らしい作品を生み出しています。