カリフォルニアのアーバンワイナリーの先駆者|濃いロゼとフレッシュな明るい薄旨な赤を行き来しているようなワイン
【生産者】クリス・ブロックウェイ
【生産地】アメリカ/カリフォルニア
【タイプ】ロゼワイン
【品種】バルベーラ52%、プリミティーヴォ24%、ソーヴィニヨン・ブラン24%
【Alc.】12%
【容量】750ml
【2021vinは】
収穫後、ブドウを全房で丸ごと大きなコンクリートタンクへ入れ、セミ・マセラシオン・カルボニッメンドシーノに位置するフォックスヒル・ヴィンヤードから収穫。
9月上旬の同日早朝に、3つの品種を収穫。
カリフォルニアのあちこちで燃え始めた山火事の影響で、空は濃いオレンジ色をしていた時でした。
土壌は殆どが砂岩で、いたるところに岩や小石が見られ、その中には石英も点在。
ソーヴィニヨン・ブランはフォックスヒル・ヴィンヤードに隣接する区画であるミ・ヒハ・ヴィンヤードから収穫。
ここは、ワインをより一層引き立ててくれる素晴らしいクオリティを持った区画で、収穫される葡萄は可憐な花のような香りが特徴的。
このキュヴェは、冷やして飲みやすい軽めの赤ワインを造りたいと考えて造られました。
バルベーラ、ソーヴィニヨン・ブランとプリミティーヴォを全房発酵させ、それぞれの品種をミルフィーユ状に重ねつつタンクに投入。
プレスしたワインはコンクリートタンク、テラコッタ、フレンチオーク樽で熟成させた後瓶詰め。
クリアで薄い赤ワインの様な外観。
ラズベリー、ブラックベリー、イチゴ、ダークチェリーと言ったベリー系の果実が前面に出つつ、グレープフルーツの様な柑橘系の香りも膨らんできます。
味わいは、チェリーが前面に出た鮮やかな赤系果実を感じるジューシーな味わいで、アフターにほんの少しのタンニンのタッチとスパイスが絶妙に効き、肉料理からピザ、生ハムなど、様々な料理に良い相性を見せます。
所謂、スルスル系のワインで、濃いロゼとフレッシュな明るい薄旨な赤を行き来しているようなワインです。
爽やかさを感じられる飲み方をオススメしており、少々冷やして太陽の下で飲むと最高です。
【ブロック・セラーズについて】
オーナーのクリス・ブロックウェイは、生まれ育ったネブラスカ州のオマハ、その後移住したシアトル、ロサンゼルスを経て、バークレーを本拠地としています。
ネブラスカ大学を卒業後、市内のレストランで働き始め、その後、太平洋岸北西部に移り住み、そこでワインに興味を持つようになりました。
友人が「ワインの造り方を学ぶべきだ」と冗談を言ったのをきっかけに、荷物をまとめてカリフォルニア大学デービス校のワイン醸造コースに入学しました。
その後、カリフォルニア州立大学フレズノ校に移りましたが、フレズノ校にはワイナリーが併設されており、ここで彼は「(余計な器具や薬剤など)使わないものは、全部使わない」というほどのエキスパートになっていました。
学業を終えた彼は、すぐにJCセラーズに就職。
JCセラーズは一般的なワイナリーとは異なっており、ここで様々な経験を積みました。
それと同時に、サンフランシスコ初の自然派ワインバー「テロワール」に出入りするようになり、多様なナチュラルワインを経験するようになります。
そんな彼にとって、自分の好きなワインで色々と実験をしてみたいと考えるようなったのは、自然な事でした。
そして、更なる経験を経て独立し、Broc Cellarsが誕生しました。
彼のカーヴは2つのスペースから構成されています。
1つは複数のステンレスタンク、コンクリートタンク、木製の大樽で埋められたカーヴ、もう1つはバリックと卵型のコンクリートタンクが配置されたカーヴです。
発酵はすべて天然酵母で行い、ほとんどの場合、亜硫酸を使用していませんが、ワインの状態によって必要であれば、ワインに完全に馴染むようにするため、瓶詰めの4週間ほど前に極少量を加えます。
印象的なラベルのデザインはカリフォルニア在住の女性アーティスト、
マルタ・エリス・ヨハンセンの作品です。
主に、インクペンや木炭、黒鉛、色鉛筆などを使ってシンプルな作品を仕上げています。
彼女に強い影響を与えた実母は、ウィレム・デ・クーニング、ジョン・ケージ、マース・カニングハム、そして彼女のゴッドマザーであるM.C.リチャーズなど、ブラック・マウンテン・カレッジ出身の重要人物と関わっており、 彼女は彼らの価値観と信念を受け継ぎ、素晴らしい作品を生み出しています。