カリフォルニアのアーバンワイナリーの先駆者|ジンファンデルの印象を覆す事を目指したキュヴェ
【生産者】クリス・ブロックウェイ
【生産地】アメリカ/カリフォルニア
【タイプ】赤ワイン
【品種】ジンファンデル
【Alc.】13.5%
【容量】750ml
【このワインについて】
ジンファンデルは、ゴールド・ラッシュの頃にカリフォルニアに初めてもたらされた、カリフォルニアを象徴する品種。
古樹のジンファンデルを使ったワインを造りたいと生まれたキュヴェ。
彼らの考えるジンファンデルとは、アルコール度数が高すぎたり、単純で過激だったりして悪評が立つ前の、古いチャーミングな表現のジンファンデル。
ナパ・ヴァレーのすぐ東に位置する区画で、火山性で鉄分の多い土壌に1948年、畑の中腹に植えられ、低収量で栽培されています。
このキュヴェで使用されるジンファンデルは Vine Starr とは異なり、樹齢が高く、タンニンやクローブ、チェリーの香り、活き活きとした酸味を持つ、凝縮感のあるワインになっています。
ブドウは80%が全房、20%が除梗。
ステンレス製のオープントップ ファーメンターで発酵させ、1日2回ジュースを循環させ、フレンチオーク樽で10ヶ月間熟成。
ジンファンデルの印象を覆す事を目指したキュヴェ。
【2021VTは】
濃い紫掛かったルビー色。
ブラックベリー、ラズベリー、プラムの皮、ドライクランベリーと言った果実に加え、シナモン、黒コショウ、セージ、乾燥させた薔薇、バニラっぽさも溢れてきます。
よくあるジンファンデルとは違い、非常にエレガンスのある果実をまとった味わいで、非常に細やかで質の良い、グリップのあるタンニン、丸みのある酸、ミネラルが全体をまとめ上げており、しなやかさとフローラルなエレガントさをジンファンデルから引き出している。
ジンファンデルに偏見のある方にこそ飲んでほしい逸品。
【ブロック・セラーズについて】
オーナーのクリス・ブロックウェイは、生まれ育ったネブラスカ州のオマハ、その後移住したシアトル、ロサンゼルスを経て、バークレーを本拠地としています。
ネブラスカ大学を卒業後、市内のレストランで働き始め、その後、太平洋岸北西部に移り住み、そこでワインに興味を持つようになりました。
友人が「ワインの造り方を学ぶべきだ」と冗談を言ったのをきっかけに、荷物をまとめてカリフォルニア大学デービス校のワイン醸造コースに入学しました。
その後、カリフォルニア州立大学フレズノ校に移りましたが、フレズノ校にはワイナリーが併設されており、ここで彼は「(余計な器具や薬剤など)使わないものは、全部使わない」というほどのエキスパートになっていました。
学業を終えた彼は、すぐにJCセラーズに就職。
JCセラーズは一般的なワイナリーとは異なっており、ここで様々な経験を積みました。
それと同時に、サンフランシスコ初の自然派ワインバー「テロワール」に出入りするようになり、多様なナチュラルワインを経験するようになります。
そんな彼にとって、自分の好きなワインで色々と実験をしてみたいと考えるようなったのは、自然な事でした。
そして、更なる経験を経て独立し、Broc Cellarsが誕生しました。
彼のカーヴは2つのスペースから構成されています。
1つは複数のステンレスタンク、コンクリートタンク、木製の大樽で埋められたカーヴ、もう1つはバリックと卵型のコンクリートタンクが配置されたカーヴです。
発酵はすべて天然酵母で行い、ほとんどの場合、亜硫酸を使用していませんが、ワインの状態によって必要であれば、ワインに完全に馴染むようにするため、瓶詰めの4週間ほど前に極少量を加えます。
印象的なラベルのデザインはカリフォルニア在住の女性アーティスト、
マルタ・エリス・ヨハンセンの作品です。
主に、インクペンや木炭、黒鉛、色鉛筆などを使ってシンプルな作品を仕上げています。
彼女に強い影響を与えた実母は、ウィレム・デ・クーニング、ジョン・ケージ、マース・カニングハム、そして彼女のゴッドマザーであるM.C.リチャーズなど、ブラック・マウンテン・カレッジ出身の重要人物と関わっており、 彼女は彼らの価値観と信念を受け継ぎ、素晴らしい作品を生み出しています。